「ずっとずっと大好きな人」
いつもさつきコンサートを主宰してくださっている
Tさんご一家の主、Y氏が急逝されたのは昨年秋
ちょうどこの歌が大ヒットしている時期でした
花＊花の曲は｢さよなら大好きな人」です
でもあの曲意味はずっとずっと大好き・・・その部分にあると思って
暗くならずに、重くならずに、ずっと大好きの部分をポーンと前に出して
からっとした歌にしたいと歌の先生にお願いしてレッスンしました
ところが・・・・・
家で１人でさらっている時も時としてつうっと頬に涙が伝ってしまいます
｢涙よ止まれ、最後に、笑顔を覚えておくため・・・・」
元気だった自分を、自分の笑顔を覚えておいて欲しいからと
闘病の最後の頃、本当に親しい人以外とはお会いにならなかった
Y氏の言葉と重なってしまってどうしても泣かずに乗り切れないのです
正直なところ悩みました・・・・・
きっとご家族も、最後を看取った親しい仲間たちも
涙のない、明るい、きちんとした演奏をなさるに違いない
それを私がめそめそしたような演奏をするのはとてもとても気が引けました
コンサート当日までプログラムを差し替えて頂こうかとうじうじ悩んでいました
でも今更・・・他に何を歌えばいいのだろう？
Y氏は自分の演奏に厳しい方でした
毎年、ひとつでも進歩がなければコンサートにはエントリーしないとおっしゃっていました
練習は誰よりも真面目に人一倍なさる方でした
だから、きちんとレッスンを受けて、きちんと練習をしたものを歌おう！
それが最終的に私が歌う決心をした理由でした・・・
どんな風に歌えたかって・・・・？
予想通りメロメロに泣いてひどい出来でした・・本当に恥ずかしい出来でした
明るく楽しい雰囲気のコンサートをあんな風にしてしまったこともとても悔やんでいます
時間を割いてレッスンしてくださった歌の先生には会わす顔もありません
伴奏してくださったピアノの先生にも申し訳なくて・・・
でも・・・やっぱり歌ってよかった
下手だったけど、ちゃんと歌えなかったけど、きちんと練習した曲だったから
「ずっと大好き」のメッセージを詩と曲に乗せて歌ったから
Y氏は思いっきり苦笑してそうだけど・・・・
ご家族を愛し、友人を大切にし、ユーモアたっぷりだった
そして、音楽にひたむきだったY氏
ちゃんと歌えなかったから改めて
｢ずっとずっと大好きな人・・・・」